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古民家の増築をする人も多いです。
増築とは、家屋の床面積を増やす工事です。
敷地内に新しい建物を建てたり、離れの建物を造ったり、平屋を2階建てにする、2階の部屋を増やすなどがあります。
古民家増築の注意点をご紹介します。
増改築は建築確認申請が必要
増築リフォームは、建築基準法や地域の条例などの法令制限を受けます。
勝手に増築してはいけません。
自治体や建築確認検査機関に「建築確認申請書」を提出して、予定の増築が法律や条例に違反しないかのチェックと、事前に建築の承認を得なければいけません。
ただし、床面積が10㎡未満の増改築は建築申請が必要ありません。
特に、古民家の増改築はすでに建物が建っていることから、小規模の増改築なら10㎡に収まることもありますので、必ず確認しましょう。
古民家の耐震性を確認
古民家を増築する際には必ず耐震性の調査・診断をしてもらってください。
例えば、2階部分を増築する場合、増築部分は現代の建築工法で建てることが多いですが、もともとの建物自体の耐震性が弱ければどんなに2階に良い建築物を建てても、大型の地震が来た際に倒壊のリスクがあります。
現在の建築基準法の耐震基準を満たしていない建物は「既存不適格建築物」となり、耐震性が弱い建物ということになります。
建築物は、全体のバランスが悪いと倒壊のリスクが高いと言われています。
増築をする際は必ず耐震診断をしてもらいましょう。
ただし、耐震診断を依頼する業者は一般の業者ではダメです。
古民家に強く、多くの実績があり、耐震診断の実績も多い業者でないと正確な調査・診断ができません。
古民家に弱い業者に依頼することでトラブルになる事例が増えていますので、注意してください。
リフォーム業者に注意
増築の注意点として「業者選定リスク」があります。
リフォームトラブルが跡を絶ちません。
優良なリフォーム業者もいますが、悪徳業者もまだまだ多いです。
特に、古民家は現代の一般住宅とは工法が違うため、専門で実績の多い業者でないと増築はできません。
ただ、本当に信頼できる古民家再生の業者の数は少ないです。
リフォームの業者選定は「古民家再生やリフォーム・リノベーションの失敗やデメリット」も読んでみてください。
契約後に追加費用が発生するリフォーム業者もいるため、注意してください。
古民家増築のメリットとデメリット
古民家増築のメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
- 建て替えよりも費用が安い
- 床面積の増加が10㎡未満なら増築の確認申請が不要
- 居住したままリフォームできる(場合により異なる)
デメリット
- 床面積の増加が10㎡以上だと建築確認申請が必要
- 既存の部分と増築部分が違いすぎると耐震性に問題がある
- 既存の家屋の状態によっては増築できなかったり、費用が高額になることもある
古民家増築の費用相場は?
古民家増築にかかる費用の相場は300〜2000万円と言われています。
もちろん、工事内容によって異なります。
その他、増築箇所ごとの費用相場もご紹介します。
- 1階部分の増築の坪単価:約70万円
- 2階の増築の坪単価:約120万円(1階の耐震補強工事が必要なため)
- キッチン、風呂の増築の坪単価:約140万円(キッチン・風呂など水回りの増築は、浴室代金、システムキッチン本体代に加えて給排水管の工事などもあるため)
- トイレの増築費用:約130万円
- 2階にベランダやバルコニーを増築する費用:約40~60万円(現状による)
- 6畳の和室を増築する費用:約190万円
増築部分の費用の参考にしてください。
古民家を増築できない事例は?
以下の条件に当てはまると増築はできません。
- 建ぺい率をオーバーしてしまう場合(土地に対して建物を建てて良い割合が決まっています)
- 既存不適合建築物(新耐震基準を満たしていない場合は先に耐震補強工事が必要)
- 3階建て(構造上の問題で3階建ては難しいです)
ご自身の増築に該当がないか確認してください。
リフォーム業者ではない第三者の古民家再生の相談窓口
増築のリフォームやリノベーション業者によるトラブルが跡を絶ちません。
古民家再生は高度な技術・知識が必要な、難易度の高いリフォーム・リノベーションです。
一般の工務店・業者には工事ができません。
ところが、リフォーム工事案件を取りたい業者は「うちは何でもできますよ!」と営業してくるところもあります。
そうした業者にリフォーム・リノベーションを頼んでしまうと、診断や調査が甘かったり、工事技術がなくて、手抜き工事や欠陥住宅になってしまうリスクがあります。
どの工務店・業者に相談しても「うちは良いですよ!」としか言わないため、どこに相談していいのかわかりません。
そうしたときに有効なのが「工事業者ではない、第三者の古民家再生の相談窓口」に相談することです。
こうした第三者機関は工事をしないため、相談者の立場にたって古民家再生・リフォーム・リノベーションの相談にのってくれます。
「古民家再生・リフォーム・リノベーションに失敗したくない」という方は、こうした信頼できる第三者の相談窓口を有効活用しましょう。
古民家の相続対策も忘れずに
古民家の増築やリフォームをするときは、相続について考える良い機会です。
- 古民家は誰が相続するのか?
- 古民家が空き家になったら誰が相続するのか?
- リフォームしたあとの評価額はいくらになるのか?
- 評価額が変わることで相続税が発生しないか?
- 相続が不公平になっていないか?(誰か1人だけがトクをして他の相続人が損をしていないか)
- 相続税の納税資金はあるか?
など、考えておくことはたくさんあります。
私も実家の古民家再生・リフォームの際に、相続対策をしましたよ(^^)
相続については一般社団法人相続ファシリテーター協会の、
「相続税の基礎控除額は非課税枠のこと!税金計算と6つの節税方法」
「空き家の相続の問題!売却や活用の税金控除や放棄後の管理義務」
が参考になりますので、読んでみてください(^^)
あなたの参考になればうれしいです(^^)