【PR】
様々な相続系のサイトやテレビ番組・雑誌や本で「相続対策は親が生きているうちに」「亡くなってからでは遅い」と言われています。
でも現実的には親に「相続のことなんだけど…」とは切り出しにくいですよね。
財産目当てのように親に思われたくないですし、親によっては「俺はまだ死なない!」「私なんかもう死んだ方がいいのかもね…」と感情的になってしまう事例も多いです。
自分が死ぬ話をされて嬉しい人はあまりいません。
親に相続の話を切り出してしまったことがきっかけで、その後の相続の話がしにくくなってしまう人も多いです。
親に相続の話を切り出すには家族信託が有効
親に相続の話を切り出すのにもっとも効果的と言われているのが「家族信託」です。
家族信託は別名「民事信託」とも言われています。
家族信託の話にすると「親が亡くなる話」ではなく「親に何か(死以外)あったとき」の話にすり替えることができます。
「何かあったとき」とは、
- 親がケガして動けなくなったとき
- 親が病気で動けなくなったとき
- 親が介護状態になったとき
- 親が認知症になったとき
のことで、死についてではありません。
家族信託は財産を持っている人(例えば親)が「特定の目的」に従って、保有する預貯金、有価証券、不動産などを信頼できる家族に託してその管理や処分を任せることができます。
「特定の目的」とは、親の老後の生活や介護に必要な資金管理や資金作りができます。
例えば「お父さんが介護状態になったときに介護資金を作るために投資信託を現金化して介護資金に充てる」ということもできます。
親が認知症になってしまい、介護施設に入るための資金作りのために、実家を売却し介護施設の入居費用に充てるなど、家族信託でできます。
認知症になってしまうと当然不動産売買手続きはできません。
親が認知症になる前に「もし親が認知症になったら、長男が不動産を売却して介護施設入居費用に充てる」という家族信託契約を結んでおけば、長男が家族信託契約の通りに動くことができます。
本来は不動産売買手続きなどは本人でないと手続きできませんが、家族信託契約があれば長男が手続きできます。
こうした理由から「お父さん、お母さんにもし何かあったらどうするか決めておこう」という切り口で親に話をすることができます。
こうした切り口から相続の話になりやすい、話を持っていきやすくなり、あまり親の感情を逆なでするようなことはありません。
家族信託・民事信託契約は税理士、弁護士、司法書士が契約書を作成できます。
家族信託は財産を託す人が認知症など介護状態になる前に設定することが条件です。
判断能力が低下してから家族信託契約はできません。
後見人制度と何が違うの?
家族信託は「後見人制度」「成年後見人」と似ているとよく言われますが、はっきりと違うところがあります。
後見人は財産の「管理」はできますが、売却などの「処分」はできません。
後見人の目的は「被後見人(財産をもっている人)の財産を守ること」なので、管理はできますが処分はできません。
後見人が財産を処分する場合は家庭裁判所に許可をとらなければいけません。
ただし、現実的には家庭裁判所から許可はとれないことが多いです。
「被後見人の財産を減らさないこと」が後見人の仕事でもありますので、処分は通りにくいです。
それに比べて家族信託は、財産の管理も処分もできますので、これが後見人制度と大きな違いです。
以前は後見人制度が主流でしたが、これからは自由度の高い家族信託・民事信託に移行していくでしょう。
ちなみに、家族信託で財産を託す人のことを委託者、財産を託される人を受託者、その財産から利益を得る人を受益者といいます。
家族信託のメリット
家族信託、民事信託のメリットをご紹介します。
- 目的に従っていれば託された人(受託者)が自分の判断で管理・処分ができる。
- 不動産や有価証券などの管理や処分を信頼できる家族に任せられる。
- 財産を所有している人と、その財産から生じる収入を受け取る人(受益者)を分けることができる。
- 二次相続、三次相続で財産を渡したい人を指定できる(遺言書では一次相続までしか指定できない)
- 財産を託す人(委託者)と託される人(受託者)の間で個別の契約内容を設定できる。家庭裁判所に申し立て不要。
- 信託の登記をすると、財産を託したことを第三者に公示できる
- 財産を託した人(委託者)と託された人(受託者)のいずれかが破産しても信託財産は差し押さえの対象にならない(倒産隔離)
4の「二次相続、三次相続で財産を渡したい人を指定できる」とは、例えば、一次相続では妻、二次相続では甥っ子、三次相続は母校など、一次相続以降の財産を渡したい人を指定することができます。
家族信託のデメリット
家族信託、民事信託のデメリットをご紹介します。
- 信託契約自体には節税効果はない。
- 財産を託すことが中心の家族信託契約は、財産を勝手に処分されてしまう可能性がある。
- 財産を託す人(委託者)の判断能力が低下してからでは家族信託契約を結ぶことはできない。
- 家族信託契約があっても法定相続人に遺留分請求権はあるため、あまりにも不公平な家族信託契約だとトラブルになる可能性がある。
- 収入が入る不動産を信託して損失が出た場合は他の所得と損益通算できない。
- 財産を託された人(受託者)は不特定多数の人から商売として報酬を受け取って受託者になることはできない(信託業法違反)
- 財産を託された人(受託者)は、その地位や権利を他人に相続させることはできない。1年以内に別の人を探さないと家族信託契約は終了します。
まとめ
家族信託、民事信託を知って、親にスムーズに相続の話をしましょう。
相続は「亡くなってからでは遅い」「介護状態になってからでは遅い」です。
親が元気なうちに相続について親子で話し合うのが、もっともトラブルを減らす方法です。
親に相続の話は家族信託、民事信託の話から始めてみましょう。
ちなみに、私は相続のことをプロに相談しました。
私は一般社団法人相続ファシリテーター協会さんに相続の相談をしました。
相続の専門家の先生が丁寧に対応してくれましたよ(^^)
全国に支部があるため、全国で相談ができるようです。
うちの相続問題が解決できましたので、おすすめの相談先です(^^)
あなたの参考になればうれしいです(^^)